血流の悪化による精神的・肉体的ダメージ
自律神経の乱れは、交感神経と副交感神経のどちらも過剰になりすぎると、精神的にも肉体的にも不調が生じてきます。
特に現代人に多い交感神経の過剰優位は、免疫力と体力両方の低下につながり、さまざまな病を引き起こす要因となります。
自律神経の乱れは、カラダや心にさまざまな辛い症状を引き起こしますが、その主な要因となるのが血流循環の悪化です。
交感神経が過剰に高まると血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。
さらに副交感神経のはたらきが低下していると血流が改善されず、脳や内臓にまでダメージが及びます。
このような血流の悪化によって精神的な不調と身体的な不調が生じます。
精神的な不調としては、
不安、やる気が出ない、不眠、イライラする、集中力低下、情緒不安定など
があります。
また、身体的な不調としては、
頭痛、動悸、息切れ、めまい、肩こり、便秘、疲れやすい、冷え、倦怠感、息苦しさ、手足のしびれなど
が挙げられます。
さらに、自律神経の乱れが長期化することで、高血圧や動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など、重大な病気につながるおそれも指摘されています。
深刻な病気を未然に防ぐという意味でも、定期的な運動やストレス管理、バランスの良い食生活など、早めの対処を心がけましょう。
自律神経を整える鍼灸
自律神経の乱れに効果的な治療法の一つが鍼灸(はり・きゅう)です。
鍼灸は、身体のツボを刺激することで自律神経を整え、交感神経と副交感神経のバランスを取り戻す効果が期待できます。
特に、交感神経の過剰優位が原因で引き起こされる不調に有効で、イライラや不眠、肩こり、頭痛、便秘、疲れやすさなど、さまざまな症状の改善につながります。
また、鍼灸によって血流が改善されることで、血管が収縮するのを抑制し、血液の流れをスムーズにすることができます。
これにより、血圧の上昇を抑え、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞といった大きな病気の予防にもつながると言われています。
鍼灸は、副作用がほとんどなく、また、髪の毛ほどの細いハリを使うため痛みも少なく、多くの人にとって安全で安心な治療法と言えます。
自律神経の乱れに悩む方には、鍼灸も改善アプローチの一つとしておすすめです。